バイオリン

僕は、3歳から中学2年までバイオリンを習っていた。成長著しい幼少期から思春期の入り口まで体格に合わせたバイオリンを3本持っている。そして今、長男がバイオリンを習っており、僕が使っていた30年前のバイオリンが彼の練習用に使われている。11月に初めての発表会があり、猛練習の日々である・・・かわいそうに・・・(^^;)

僕の母親は、幼少期から僕に様々なプレッシャーを与えてきた。彼女は努力に勝る才能は無いという考え方の持ち主だった。
バイオリン、ピアノ、トランペット、聴音、英語、絵画、そろばん、ボーイスカウト、水泳、少年野球・・・(@_@)
今考えるといったいいくら教育費を使っているんだ?と思うくらい様々な習い事を経験させられた。(野球以外は全て非自発的なものだ!)

その習い事に追加して小学校も高学年になると中学受験のために進学塾に水・金・土日と通わされた。まさに分刻みのスケジュールである。1日に2つも3つも重なることがあった。

プレッシャーを与えられ、逃げられないと理解するとその中でどうやって楽しもうか?という知恵がついてくる。つまりどのように要領よくこなすか?という意識が強くなる。僕の幼少時代はそういう毎日を過ごしたからいろんな知恵(悪知恵も含めて)がついた気がする。

週1回のバイオリンレッスンとその他に毎日1時間の練習を義務づけられていた。
小学生にとって一時間同じ場所に立ち続けることがどれほど辛いかは想像に難くない。
僕は、どうすればこの苦痛から逃げられるかを考えた。考えた結果の答えが【録音作戦】だった。(^O^)

レッスンを録音してカセットを流しながらソファで休憩し、親が部屋に近づくとおもむろに弾き始める。さもずっと練習してましたと言う顔をして・・・(^O^)
テープのスイッチは足の指で消す。親の耳にはバイオリンの音色が聞こえているので疑われない。しかしそんなズルはいつまでも通用しない。ある時、足で消したはずのスイッチがあやまって巻き戻しボタンを押してしまい、バレてしまい練習時間を倍にされた(>_<)。

ズルは一時的には通じるが化けの皮がはがれると身をもって体験したのもその時だった。 
今、長男の練習に付き合ってるとそんなことばかり思い出す。('_')